Tuesday, December 19, 2017

2017年度 応用物理特論 資料

筑波大学の講義「応用物理特論」(2017年度)で私たちのグループの研究室紹介を行いました。筑波大の学生さんだけでなく、私たちの研究に興味のある方のために資料を公開します。さらに興味のある方は RESEARCH ページと合わせて御覧ください。

>> 資料 PDF (6 MB)



Wednesday, December 13, 2017

研究生活入門

COGの日
皆さんこんにちわ!COGの研究管理補佐、長坂です!皆さんは理系の研究室の一日がどんなものか知っていますか?これまで理系とは縁のない生活を送ってきた私、長坂が驚きの理系研究室の一日を紹介します!


            9:00
            ~      出勤 
         11:00
      
                  ・
            ・      
       14:00    Standup meeting
                             Creaningtime (月曜日のみ)      
       14:15          論文
                     ・
                     ・
                     ・
       17:00
         ~           退勤
19:00





COGのプロジェクトの進め方
COGでは、Scrumというソフトウェア開発における手法を用いて研究を進めています。以下3つのイベントを1スプリント(期間の単位)の中で行い、繰り返し実施していきます。COGでは、平日7日間で1スプリント
      
  ・Standup meeting・・・毎日14時から5分程度、
              1人一言 進捗自己確認と共有

  ・Review              ・・・スプリント終了の翌日、
               研究での結果について議論

  ・Retrospectiv    ・・・1、2スプリントに一度、
研究生活や進め方について意見を出し合う。




COGの主な研究発表スケジュール


 【研究発表目標】
   学会・・・国際学会1件、その他1件 発表
 
   論文・・・研究員は?
        修士の学生は、在学中にジャーナル論文1編 投稿
        博士の学生は、在学中にジャーナル論文2,3編 投稿


    4月   日本眼科学会
    5月 ARVO(アメリカ研究眼科学会)
    6月
    7月   Bios投稿締切
     8月
    9月 応用物理学会10月 臨床眼科学会
11月    OPJ
12月 ARVO投稿締切
1月 Bios
2月 卒論・修論
3月 

Tuesday, December 12, 2017

東神之介君がOPJ優秀講演賞を受賞しました!

当研究室の東神之介君が、11月に開催されたOptics & Photonics Japan(OPJ 日本光学会年次講演会)第3回OPJ優秀講演賞を受賞しました。

東君は昨年の卒業研究で眼底検査用 Jones 行列OCTを開発し、今年4月の修士課程進学後は眼底Jones 行列OCTで得られる情報を用いた医療画像処理アルゴリズムの研究をしています。今回の受賞はその中でも眼底黄斑部の病変を可視化する画像処理手法に対するものでした。

東君にとって初めての学会発表での受賞となります。現在、東君はこの成果を英文論文として取りまとめています。東君の今後のさらなる活躍に期待しています!

受賞対象演題: "Macular analysis by multi-contrast segmentation of retinal pigment epithelium and choroid by Jones-matrix OCT"
>> 学会アナウンスサイト

偏光OCTレビューがトップダウンロードに選出されました

当研究グループの安野がウィーン医科大学の Christoph Hitzenberger 先生、アムステルダム自由大学の Johannes de Boer 先生と共同で執筆した論文 "Polarization sensitive optical coherence tomography - a review" が Biomedical Optics Express の最近一年で最もダウンロードされたOCT論文トップ 20 に選ばれました。Biomedical Optics Express はアメリカ光学会(OSA)の出版する論文誌であり、私たちの研究する生体光学のトップジャーナルの一つです。

この論文は私たちの研究グループが長年研究を続けている偏光感受型OCTの技術と医療応用を総覧する論文であり、これを読むだけでこの分野のことは一通り理解できるように書かれています。

簡単な論文の紹介と論文ウェイブサイトへのリンクは以前の記事にまとめられています。

Friday, November 10, 2017

Update: 私たちの研究

私たちの行っている研究を解説したページ "Research"  に2つのセクションを加えました。

  • Step 2. Our vision and project
  • Step 3. Further reading
です。Step 2. では今まさに私達が取り組んでいる研究プロジェクトについて解説しています。また、Step 3. では、さらに私たちの研究分野について勉強したい方のために教科書、論文を紹介しています。

ぜひ一度のぞいてみてください。

安野嘉晃

Friday, November 3, 2017

筑波大学 学園祭「学生プレゼンバトル」に安野が参加します

 2017年11月4日、筑波大学の学園祭(雙峰祭)の二日目に開催される「学生プレゼンバトル」企画で当研究のグループ・リーダーの安野が特別プレゼンテーションを行います。

学生プレゼンバトルとは、学群生や院生が自らの専攻している学問または研究の魅力を、 一般の聴衆に対してわかりやすく伝えるスキルを競う企画です。今回安野には、「そもそも研究活動ってどういうことなの?」という内容で、企画を主催する学生の方から依頼がありました。(ありがとうございます。)


ご興味のある方、学園祭にいらっしゃる予定の方、その他気になる方は、ぜひ、お越しください。


日時 :2017年11月4日 
    14:30~17:30(安野は16:15から特別プレゼンテーションを行います)
場所 : 大学会館3階ホール
テーマ:「社会の中の研究」
詳細は学生プレゼンバトルの web-site を御覧ください。

関連URL
雙峰祭 https://www.sohosai.tsukuba.ac.jp/(2017年11月3日~5日)
学生プレゼンバトル2017 http://tgn.official.jp/gpb2017/

追記: プレゼンスライド
プレゼンで使用したスライド(PDF)を公開します。プレゼンを見られなかった方、プレゼンの最後にでた「宿題」について考えたい方。ぜひダウンロードしてみてください。
>> スライド (PDF)

Sunday, October 29, 2017

研究発表: Optics Photonics & Japan 2017

日本光学会の年次講演会 Optics & Photonics Japan 2017 (2017/10/30 (月)-2017/11/2(木)、東京茗荷谷)において当研究室の学生・研究スタッフが4件の研究発表を行います。私(安野)が行う講演のように完成した研究をまとめて紹介するのではなく、いま私たちの研究室でもっともホットな研究を紹介します。

Four of our colleagues present their recent research at Optics & Photonics Japan 2017 (30th Oct. (Mon) to 2nd Nov. (Thu), Tokyo), an annual meeting of Optical Society of Japan. It is not like my (Yasuno’s) own invited presentations, but it covers cutting edge research topics now we are enthusiastically working for. I hope you can join it.


発表演題一覧 / List of presentations

11月1日(水)13:20-14:45 A会場「セッション: バイオ光学・バイオフォトニクス、医用光学(2)」
  • [1pA3] En Li et al., “Birefringence and deformation estimation of biological tissue by polarization sensitive optical coherence elastography” (偏光感受型光コヒーレンスエラストグラフィーによる生体組織の複屈折と微小変形の同時計測)
  • [1pA4] Shinnosuke Azuma “Macular analysis by multi-contrast segmentation of retinal pigment epithelium and choroid by Jones-matrix OCT” (ジョーンズ行列トモグラフィーのマルチコントラスト情報を用いた色素上皮・脈絡膜のセグメンテーション)
  • [1pA5] Deepa Kasaragod “Jones matrix optical coherence tomography based multi-contrast tissue classification of the posterior eye” (ジョーンズ行列トモグラフィーによる眼底組織弁別)
  • [1pA6] Shuichi Makita “Laser coagulation control by detecting tissue alteration with optical coherence tomography” (光コヒーレンストモグラフィーによる光凝固術における組織編成のモニタリングと凝固のアクティブ制御)
UPDATE
2017/11/1 (Wed) 全件、無事に発表できました。聞いていただいた皆様、質疑にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。(安野)

Saturday, October 28, 2017

李恩さんが学振特別研究員に採用されました!

当研究室の李恩さんが、学術振興会特別研究員に採用されることになりました。研究テーマは「ジョーンズ行列型光コヒーレンスエラストグラフィー法の確立と皮膚科学への応用」です。来年度からは、私たちの研究室でプロの研究員として働きながら、博士号取得を目指していくことになります。李さんの今後の活躍に、我々も期待しています!

Our colleague En Li was recently selected for a doctor-course research fellow of Japan Society for Promotion of Science (JSPS). Since upcoming April, She is going to be working for her doctorate as working a professional researcher. We are excited about working with her, and we believe she does an excellent job! Congratulation, Li!


Monday, October 23, 2017

Publication: Visualization of melanin loss in Vogt-Koyanagi-Harada disease

Our collaborator Masahiro Miura investigated the melanin loss triggered by Vogt-Koyanagi-Harada disease (VKH) by using our Jones matrix OCT. He recently reported it in Investigative Ophthalmology & Visual Science (IOVS).

VKH is a systemic diseases characterized by whole body melanin loss. It also triggers choroidal inflammation and causes vision loss. Although the choroidal melanin property is known to be associated with the disease activity, there had not been a good tool for this investigation. Miura employed our retinal Jones matrix OCT to visualize and quantify the choroidal melanin distribution. It was found that the quantified amount of choroidal melanin is a strong identification factor of VKH activity.

The details of the study is reported in IOVS.

>> Full length article (open access)

M. Miura, S. Makita, Y. Yasuno, R. Tsukahara, Y. Usui, N.A. Rao, Y. Ikuno, S. Uematsu, T. Agawa, T. Iwasaki, and H. Goto, "Polarization-sensitive optical coherence tomographic documentation of choroidal melanin loss in chronic Vogt-Koyanagi-Harada disease," Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 58, 4467-4476 (2017).


東京医科大学三浦雅博教授と私たち共同で進めていた原田病のメラニン特性に関する研究の成果が米研究眼科学会の論文誌 Investigative Ophthalmology & Visual Science (IOVS) に掲載されました。

原田病は全身のメラニン減少によって特徴づけられる疾患です。このメラニンの減少は眼底の脈絡膜でもおこり、視力の低下を引き起こします。眼底におけるメラニンの量と分布が原田病診断に有用なファクターであることは知られていました。しかし、これまで、その3次元分布を可視化したり、その量を定量化したりする手法が存在しませんでした。

この研究では私たちの研究グループで開発された眼底診断用 Jones matrix OCT 装置を用いて原田病患者の眼底メラニンの観察・定量化を行いました。これによって原田病の病型の分類が可能であることが示されました。

この研究の詳細は米研究眼科学会誌 IOVS に掲載されています。

>> Full length article (open access)

M. Miura, S. Makita, Y. Yasuno, R. Tsukahara, Y. Usui, N.A. Rao, Y. Ikuno, S. Uematsu, T. Agawa, T. Iwasaki, and H. Goto, "Polarization-sensitive optical coherence tomographic documentation of choroidal melanin loss in chronic Vogt-Koyanagi-Harada disease," Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 58, 4467-4476 (2017).

Wednesday, October 18, 2017

OCT summer school in Korea

2017年9月12-13日に韓国釜山の Pukyong National University で行われた3大学合同 の OCT サマースクールに当研究室の李恩さん、東神之介君が参加しました。この サマースクールは高麗大学、光州科学技術院、筑波大学の三つの OCT 研究グループによって企画されたものです。ここでは、各大学の学生たちが実際に実験室で直面した技術課題を発表し、三つの大学の学生たちでその解決策を議論しました。また、懇親会ではメンバー全員で海鮮韓国料理に舌鼓をうちました!
 これからも年に2~3回のペースで交流を行い、国境を超えた学生ネットワークをつくろうと思います。

Our students En LI and Shinnosuke AZUMA enjoyed the first Korea-Japan OCT summer school held in Pukyong National University, Busan, Korea. The summer school was co-organized by three OCT groups at Korea University (Seoul), GIST (Gwangjoo), and University of Tsukuba (Tsukuba). The students from the three universities presented practical issues they found in the lab during their OCT work, and did extensive discussions to solve it. At last but not least, we really enjoyed amazingly delicious Korean see foods!

We hope to continue this international student workshop ever 4 to 6 months.

Tuesday, September 19, 2017

Tapio Fabritius 先生 ショートセミナー


University of Oulu (Finlnad) の Tapio Fabritius 教授にショートセミナーをして頂きました。


Fabritus 氏は2007-2008年にかけ Oulu 大学 からの訪問研究者として筑波大学で光干渉断層計の研究をされていました。現在は Oulu大学で printing electronics (印刷型電子回路)とその光学評価など幅広く研究をされています。

今回のセミナーでは、印刷技術を用いた微小光学素子の作成、そこで用いられる粘弾性材料の光学評価手法、作成した微小阻止の形状計測手法についてレクチャーをおこなっていただきました。

Prof. Tapio Fabritus (University of Oulu, Finland) gave a short seminar talk at COG. Tapio has been working for an optical interferometer at our group in Tsukuba from 2007-2008. He is currently working for printing electronics and its optical evaluation in University of Oulu.

He gave a lecture on optical viscosity measurement, micro-optics fabrication, and its optical testing.


2019-09-19

Friday, September 8, 2017

Publication: Superpixels for Jones matrix tomography

Our colleague Miyazawa recently reported a sophisticated method to analyze the pixel-by-pixel characteristic of multi-contrast Jones matrix optical coherence tomography (JM-OCT) images. This method makes groups of pixels based on its similarlity in optical properties and its spatial proximity. It can provide smart "kernels" to compute local statistics of OCT without sacrificing its resolution.

The details of the method is reported in Biomedical Optics Express.

Citation: A. Miyazawa, Y.-J. Hong, S. Makita, D. Kasaragod, and Y. Yasuno "Generation and optimization of superpixels as image processing kernels for Jones matrix optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 4396-4418 (2017).

技術補佐員・博士候補の宮澤氏がアメリカ光学会の論文誌 Biomedical Optics Express に論文を発表しました。これは私達が開発を進めているマルチコントラスト ジョーンズ行列トモグラフィー(JM-OCT)の新たな画像処理方である「superpixel」に関するものです。この superpixel 法は JM-OCT 画像のピクセルを、光学特性と空間的な類似性によってグルーピングしていきます。このグルーピングされたピクセル (superpixel) をさらなる画像処理の局所的な処理領域(kernel)として用いることで、画像の分解能を落とすことなる、統計処理にもとづいたJM-OCT信号の定量解析が可能になります。

Citation: A. Miyazawa, Y.-J. Hong, S. Makita, D. Kasaragod, and Y. Yasuno "Generation and optimization of superpixels as image processing kernels for Jones matrix optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 4396-4418 (2017).

Joschi, Yoshiaki Yasuno

Tuesday, August 1, 2017

2019-01-22 / Position opening (office assistant)


◎筑波大学安野研究室では、次のとおり年俸制職員を募集します。


【募集人員】 1

【勤務場所】 筑波大学工学系F702 安野研究室

【職務内容】 医療イメージング機器研究開発プロジェクトの立案補佐、
       プロジェクト管理補佐(事務補佐を含む)

【応募資格】 ・ワードやエクセル等のパソコン操作ができ、
        職務に意欲的に取り組める方。
       ・医療イメージング機器研究開発プロジェクトの立案補佐、
        プロジェクト管理補佐の経験があり、眼科診断機器に関する
        基本的な知識を持つ事が望ましい。 

【雇用期間】 平成3141日~平成32331

【勤務時間】 8:3017:1517時間45分、休憩60分)

【休  日】 土曜日、日曜日、祝日、年末年始(1229日~13日)

【給  与】 年俸制とし、年俸額の1/12を月額として支給する。
       いずれも本学の規定に基づき、経歴等を考慮し決定。
       上記の外、一定の条件を満たす場合には、通勤手当、
       時間外勤務手当等を支給

【有給休暇】 休暇等の制度は、本学が定める就業規則等による。

【選考方法】 書類選考後、通過者には本学で面接を行います。

【応募方法】 ①履歴書:写真添付、電話番号、E-mailアドレス記載のこと
       ②職務経歴書:様式自由(A4版に時系列で会社等名、職種、
        雇用形態、週勤務日数及び時間数、職務内容を記載のこと。)

【応募締切】 平成31125日(金)必着

【応募先】  〒305-8577 つくば市天王台1-1-1
       筑波大学安野研究室 
       TEL029-853-5217

Wednesday, May 31, 2017

Publication: Review article for polarization sensitive optical coherence tomography

Our colleague Yasuno recently published an review article of "polarization sensitive optical coherence tomography (PS-OCT)," which is co-authored with Prof. Johannes de Boer (VU University of Amsterdam) and Prof. Christoph Hitzenberger (Medical University of Vienna).

This article provides a comprehensive overview of PS-OCT principle, hardware implementation, signal processing, and clinical applications. If you are interested in building or using PS-OCT, this article can be a good textbook. For beginners of OCT, this article can be a good introduction of
a functional extension of OCT.

>> Full length article (open access)

Citation: J. F. de Boer, C. K. Hitzenberger, and Y. Yasuno "Polarization sensitive optical coherence tomography – a review [Invited]," Biomed. Opt. Express 8, 1838-1873 (2017).

当研究グループの安野がアムステルダム自由大学の Prof. Johannes de Boer、ウィーン医科大学の Prof. Christoph Hitzenberger と共同で偏光感受型光コヒーレンストモグラフィー (偏光OCT)のレビュー論文を発表しました。

この論文は、偏光OCTの原理、ハードウェア実装、信号処理、臨床応用までを広く解説しています。偏光OCTの作成、利用に興味のある方には最初に読む教科書として最適なものになっていると思います。また、偏光OCTにまずは興味がある、という方にも 最初に読む文献として適切なものに仕上がっていると思います。

>> Full length article (open access)

Citation: J. F. de Boer, C. K. Hitzenberger, and Y. Yasuno "Polarization sensitive optical coherence tomography – a review [Invited]," Biomed. Opt. Express 8, 1838-1873 (2017).

Monday, May 1, 2017

Publication: Motion-free eye imaging by Lissajous OCT

Our colleague Yiwei Chen has reported a new scanning technology for retinal optical coherence tomography (OCT). He used a Lissajous scan pattern to scan in vivo human retina. The Lissajous scan has significant redundancy as it scans the eye multiple times but with low density for each time. This is a perfect property to compute and estimate the eye motion occurred during the scan. By using this estimated eye motion, we correct the image deformation of the OCT occurred by the eye motion.

This technology enables motion-free OCT imaging of the eye, by which we obtain a true morphological shape of the eye. Since myopia and glaucoma are associated with eye deformation, our Lissajous OCT might have a large impact on myopia and glaucoma research/diagnosis in the future.

The details are reported in Biomedical Optics Express. (See the bottom for the link).

私達の研究グループの Yiwei Chen 研究員がモーションフリー3次元眼底イメージングを実現するための技術である「リサージュOCT」を開発史、論文発表を行いました。この技術は、リサージュと呼ばれる連続曲線パターンでOCTのプローブ光をスキャンすることで眼底の構造情報を計測します。リサージュパターン粗い密度で何度も連続的に眼底をスキャンすることを特徴としています。この特性を活かすことで、撮影中に発生した眼球の動きを算出し、OCT画像に現れる動きの影響を除去することができます。この技術を使うことで、眼球の真の形状を計測することが可能になりました。

緑内障や近視などの疾患は、眼球の形状変化を伴うことが知られています。今回開発されたリサージュOCTを用いることにより、眼球の形状の変化を高精度に追跡することが可能になります。これにより、緑内障、近視の研究や診断手法の発展が期待されます。

この研究の詳細はアメリカ光学会の論文誌 Biomedical Optics Express に掲載されました。

>> Full-length article (open access)
C. Yiwei, Y.-J. Hong,  S. Makita, and Y. Yasuno, "Three-dimensional eye motion correction by Lissajous scan optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 1783-1802 (2017).

Wednesday, March 1, 2017

Publication: Multi-contrast Jones matrix OCT for skin imaging

Our colleague En Li recently reported our
development on dermatological Jones matrix optical coherence tomography (JM-OCT). This is the first full-contrast OCT for skin imaging. It is based on 1.3-um swept-source JM-OCT principle and can 3-dimensionally and non-invasively visualize the structure, vasculature, collagen and melanin of human skin by a single shot.

The technical details and skin measurement examples are published in Biomedical Optics Express.

>> Full-length article (open access)
E. Li, S. Makita, Y.-J. Hong, D. Kasaragod, and Y. Yasuno, "Three-dimensional multi-contrast imaging of in vivo human skin by Jones matrix optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 1290-1305 (2017).

博士課程で勉強している李恩  (LI, En) さんが皮膚計測用マルチコントラスト Jones matrix 光コヒーレンストモグラフィー (JM-OCT) のに関する論文を出版しました。この論文で報告されている JM-OCT は世界で最初の皮膚科学用途に特化した Jones matrix 型 OCTです。

この装置を使うことで、一度の計測で非侵襲に生きたヒト皮膚の構造、血管、コラーゲン、メラニンの3次元形態を可視化することができます。

装置の詳細、in vivo ヒト皮膚計測結果はアメリカ光学会の論文誌 Biomedical Optics Express に掲載されています。

>> Full-length article (open access)
E. Li, S. Makita, Y.-J. Hong, D. Kasaragod, and Y. Yasuno, "Three-dimensional multi-contrast imaging of in vivo human skin by Jones matrix optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 1290-1305 (2017).

Wednesday, February 1, 2017

Publication: Quantitative birefringence estimator for Jones matrix OCT

Our colleague Deepa Kasaragod has reported her new mathematical theory and numerical algorithm that give highly quantitative measurement capability to Jones matrix optical coherence tomography (JM-OCT). And hence, it enabled three-dimensional quantitative measurement of in vivo tissue birefringence.

This method is based on a maximum a-posteriori estimation theory. It first compute the probability distributions of a true signal-to-noise ratio and a true birefringence when particular measurements of a birefringence and signal-strength were occurred. The estimator finally gives the most probable true birefringence value under the measured birefringence and signal-strength by using the probability distributions.

The method was validated numerically and also experimentally by investigating in vivo human eye.
The details are reported in Biomedical Optics Express (see the bottom for a link).

当研究室の Deepa Kasaragod 研究員が新しい複屈折推定理論・アルゴリズムに関する論文を発表しました。この理論・アルゴリズムは、Jones matrix OCT で得られた「計測された複屈折値」と「計測された散乱信号強度」から「もっとも確からしい真の複屈折値」を推定するものです。これによって生体複屈折の3次元定量計測が可能になりました。

この方法は「事後分布推定」と呼ばれる理論にもとづいています。あらかじめ、特定の複屈折と信号強度が計測された際に予想される「真の複屈折強度」の確率分布を計算しておきます。そして、実際の計測後に、その確率分布から計測された試料の真の複屈折を推定する、というものです。

この手法の理論、実装の詳細と数値的検証結果、生きたヒト眼底計測に適用した結果はアメリカ光学会の論文誌 Biomedical Optics Express に掲載されています。

>> Full-length article (open access)
D. Kasaragod, S. Makita, Y.-J. Hong, and Y. Yasuno, "Noise stochastic corrected maximum a posteriori estimator for birefringence imaging using polarization-sensitive optical coherence tomography," Biomed. Opt. Express 8, 653-669 (2017).